12月 2022

2022年度Aセメスター学術フロンティア講義「気候と社会」第12回

 学際フロンティア講義「気候と社会」第12回目の講義は、気候政策学がご専門の杉山昌広准教授(未来ビジョン研究センター、大学院総合文化研究科(兼任))をお招きし、「持続可能性へのトランジションの視点から考える脱炭素社会」をテーマに、環境エネルギー政策の観点から見た「気候と社会の問題」についてお話しいただきました。 講義の主な論点は以下の通りです。 脱炭素社会への移行 トランジション研究の流れ・特徴 政策ミックスの重要性―整合性と国際的な視点 緩和策の例(経済的手法、規制的手法、その他)と太陽光の事例

2022年度Aセメスター学術フロンティア講義「気候と社会」第11回

 学際フロンティア講義「気候と社会」第11回目の講義は、環境経済学、経済政策がご専門の成田大樹教授(大学院総合文化研究科・教養学部)をお招きし、「気候変動影響の経済評価」をテーマに、経済学の観点から見た「気候と社会の問題」についてお話しいただきました。 講義の主な論点は以下の通りです。 学術的問題としての「気候と社会」の歴史:モンテスキュー「法の精神」 経済学における、気候と社会制度(そして所得水準)に関する議論:気候と所得水準 気候変動影響の経済評価:気候変動の多種多様な人間への影響をどのように定量化するか 長期的な気候変動の影響を経済評価するための指標:正味現在価値(NPV) 気候変動がもたらす経済的便益の例:北極海航路(NSR) IPCC評価報告書(AR6,2022)、気候変動下における主要作物の将来の収量変化 気候変動影響のリスク・不確実性の捉え方 セクター毎(農業、インフラ整備等)のインパクトを経済評価するためのアプローチ―プロセスモデルアプローチ、統計的アプローチ 二酸化炭素の社会的費用(SC-CO2)定量化の試み 気候に連動したティッピングリスク パリ協定と気候変動に関する途上国支援 気候変動適応問題と定量評価:気候変動への緩和と適応 事例研究:ムエア灌漑開発事業(Mwea Irrigation Development Project)の気候変動適応効果の評価

2022年度Aセメスター学術フロンティア講義「気候と社会」第10回

 学際フロンティア講義「気候と社会」第10回目の講義は、国際開発協力や環境政治が専門の佐藤仁教授(東洋文化研究所新世代アジア研究部門、新領域創成科学研究科国際協力学専攻 協力講座(兼任))をお招きし、「気候正義」をテーマに、発展途上国の環境問題に関する開発援助と資源政策についてお話しいただきました。 講義の主な論点は以下の通りです。 開発(援助)⇒資源⇒国家権力⇒中間集団 森林保護と森林住民の排除 森林消失の原因 「コミュニティ林」の実態 COP19 気候変動による損失と損害(Loss and damage) ラオスの事例  ―ラオス奥地の村での「地球環境教育」  ―ラオスの「開発する権利」と実態は?  ―土地利用の規制、国家による自然支配の帰結 マレーシアの事例  ―複数の正義は対話可能か?  ―10歳のイギリス少年の抗議文 環境正義とは? 不正義を隠す3つのオブラート: 「援助」、「コミュニティ」、「自然保護」 カンボジアの事例  ―漁区の開放政策とコミュニティへの委譲

2022年度Aセメスター学術フロンティア講義「気候と社会」第9回

 学際フロンティア講義「気候と社会」第9回目の講義は、生態学者である吉田丈人准教授(本学大学院総合文化研究科・総合地球環境学研究所(兼務))をお招きし、「気候変動時代の災害を考える」をテーマに、生態系を活用した防災減災の事例と適応策についてお話しいただきました。 講義の主な論点は以下の通りです。 極端な気象がもたらす災害 災害リスクの要素 現在進行中の気候変動 自然がもたらす多くの恵み 自然を活用した地域づくり 地域の自然と文化・歴史 いまなぜ「生態系を活用した防災減災」(Eco-DRR)か? 生態系・生物多様性の現状、自然資本の現状 福井県三方五湖の災いと恵み 滋賀県比良山麓の災いと恵み 自然の恵みと災いからとらえる土地利用の重要性

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